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花粉症について

更新日:2021年5月26日




花粉症

今年も花粉症シーズンがまもなく到来しますね。全国的に昨年よりかなり⾶ぶようですが、特に多摩地域はかなり⾶散するようです。早めの準備をすると良さそうです。

今⽇は、花粉症の基礎知識、治療についてまとめたいと思います。

【アレルギーの種類】

⼀⼝にアレルギーと⾔っても、⿐炎の⼈、気管⽀炎の⼈、⽪膚炎の⼈など、⼈によって症状はまちまちですね。また、⼀年中何らかの症状がある⼈もいれば、季節が限られる⼈もいます。

・通年性アレルギー

1 年中何らかの症状がある⼈はコチラです。これは通年性アレルギーと⾔って、主にハウスダストやダニなどが原因となります。ペットを飼っていって、その⽑に反応していたり、古い⽊造家屋でカビに反応していたりするような場合もあります。

・季節性アレルギー

いわゆる花粉症はこちらです。例えば、スギ花粉症で春先だけ症状がある⽅などがこれにあたります。スギ、ヒノキなど複数の花粉に反応する⽅も多く、必ずしもワンシーズンだけとは限りません。


引⽤:https://www.ssp.co.jp/alesion/rhinitis/

【花粉症】

スギ、ヒノキ、ブタクサ、シラカンバなどに反応します。⽇本の⾵⼟病と⾔ってもいいくらい、⽇本で圧倒的に患者数が多い疾患で、⽇本⼈の半数近くが何らかの症状を持っているという説もあります。

【花粉症の検査】

⽪膚に原因物質を貼ったり、刺して⼊れたりする検査もありますが、最近は⾎液検査が⼀般的になっています。少量の⾎液で多くの原因物質に対してのアレルギー反応の強さを⾒る

ことができます。⾆下免疫療法などの⼀部の治療ではこの検査が必須ですが、通常の治療で

は必須ではありません。症状や問診から診断治療が可能なので、市販薬ではなかなかコントロールできていない、今まで気にしてなかったが最近症状が強くなってきて⾟い、など何かあれば、気軽に内科やアレルギー科を受診してください。

【花粉症の治療】

通常は外⽤薬と内服薬を⽤います。アレルギー反応⾃体を起こらないようにする⾆下免疫療法も有効です。

通常はまずマスクの着⽤など原因物質への暴露(接すること)を避けるように指導しますが、

⾶散する花粉への暴露を避けるのは容易くはありません。そこで治療薬が必要になりますが、まずは外⽤薬での治療がお勧めです。⿐炎であれば点⿐薬、⽬のかゆみであれば点眼薬です。しかし、これらの薬は苦⼿な⼈も多いですし、効果が限定的なことも多いです。そのような場合は内服薬の出番です。薬局で市販もされている抗ヒスタミン薬(アレグラなど) が基本です。医療機関に受診すれば、さらにほかの種類の薬を追加することもできるので、症状が強い場合は医療機関への受診をお勧めします。また抗ヒスタミン薬の代表的な副作

⽤として眠気があります。副作⽤が強く出てしまう⽅も、医療機関に相談すると適切な治療

を受けることができるでしょう。

毎年、スギ花粉で⾟くても、⽣活に⽀障がでるような場合には⾆下免疫療法がお勧めです。スギの⾶散がない季節に治療を開始できます。まず検査で間違いなくスギ花粉症であることを確認します。その次に少量の薬(アレルギーの原因物質;スギ花粉)を飲み始めます。問題なければ通常の量に増やして、年単位で服⽤を続けることになりますが、アレルギー反応そのものを抑えることができるので、症状が強い⼈や、薬に副作⽤が強く出てしまうような⼈には、⼤変有望な治療です。ダニアレルギーでも同様の治療が⾏うことができます。

街のクリニックでは、花粉症などのアレルギーの検査・⾆下免疫療法も含めて各種治療を⾏っています。⽴川、武蔵村⼭、東⼤和など近隣の市町村から多くの患者さんが来てくださっています。お気軽にご相談ください



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